冬眠する文明跡地



【概要】
雪で覆われ、日光が射さない文明跡地。
一年中豪雪かつ暗闇の地であり、植物や動物が少ない。だが、一部の環境に適応できた動植物は極寒の地で独特の生態系を作り上げていることが確認され、それらは外来種の少ない環境を考慮すれば太古のものと近しい形質を有していると推察される。
文明の痕跡の保管状態も同じであり、比較的良い状態で残っている。
太陽の光はこの地域には射すことがなく、発見当初は常に夜の土地であると考えられていたが、トラース『What was we happend?』の発見により、空が暗いのは夜だからではなく塵で覆われた場所であるためであることが判明した。
この地域で空を見上げて煌めいているのは、全てトラースが放つ火の粉のような光である。
また、この地域の外側やその付近では一部時間や季節の間にのみ太陽を観測することができる。
寒さと雪に耐え、光を失ってまでもさらなる開拓を望む者にこの土地は既に息絶えた文明の息吹の跡とそれを包む生命のどどかぬ暗闇を贈ることになるだろう。
2022/3/23