忘却の古代文明跡地
【概要】
この開拓地は、冬眠する文明跡地の最奥にある見たことがない装飾や文字が施された建物の中にあった、地下へと続く階段の先にて発見された。
ウッド曰く、「今までこのような文明の痕跡は見たことがない、文字や装飾に使われている石や動物の牙も見たことがない
恐らくは…大昔に滅びるもっと前から存在し、忘れ去られた未知の古代文明のものだろう。」とのこと。
以下、その開拓地の発見・探索に立ち寄った一人の開拓者の手記である。
「我々は冬眠する文明跡地の開拓・探索を進めていた
開拓地の最奥に到達したとき、私は謎の建物が雪に埋もれずに不自然にたたずんでいることに気が付いた
他の開拓者たちと一緒に調べてみれば、見たことがない特殊な装飾や、象形文字ともなんともいえず、どの子分などの文字にも当てはまらなかった…
あの物知りのウッドやミヤビも知らないことがわかり、忘れ去られた古代文明のものと判明した。
内部に入ってみれば、誰かが燃やし続けてるのではないかと疑うほど壁に立てかけている燭台の炎は燃え、地下の回廊は緋色に包まれている
足元には何かが燃えて炭になったであろう塵や埃が被っていた、あと転がっているものと言えば、崩れた外壁だろうか?
しかし変だ、もう約何千年と時が経っていると思うのに、まだ数百年ほどしかたっていないように見える
風化によりこのような石などでできた壁や天井は砂岩を握りつぶしたように崩れ落ちるはずなのに、蹴ってもビクともしない
嫌な予感を背に、我々は足を進めることにした
中は入り組んでおり、迷ってしまわないよう、目印を置きながらその未知なる世界を進んでいった
しばらく進んでわかったことが3つある
1つは、我々が入った入り口以外にも、他の開拓地へとつながる入り口があるという事、根拠は、ここから離れた先にある開拓地の物が見つかったからだ、
もう1つは、色んな遺物が朽ちずに遺っているという事、多分特殊な素材でできているのだろうと推測する
そして最後だが…
この地下世界…いや、忘却の古代文明跡地とでも言った方がいいか?
まあそんなことはどうだっていい、この地下世界には人工的に作られ、未知の製造法で作られた石の化け物が多数
しかも1つの種類じゃない、色んな動物をかたどったものが存在した、所謂ゴーレムと言ったところか?
戦闘準備をしっかりと整えてから行かなければ、確実に命を落とす相手だろう
そしてあともう一つだけ、最期に書き記しておこうと思う
この地下世界は、中心部に繋がっているであろう大扉が、全長約6m、横幅約5mのゴーレム3体に守られている
扉にほどこされている模様や文字が赤く光っていたことから、あの中心部に続く大扉は、何か危険なものを封じ込めているのだと思う
私、グレゴリー・ディスペンシアは残念ながらその扉の先は見れそうにない、深手を負ってしまった、仲間ももう先に逃がした、私は助からないだろう
だから、この手記を後世に遺しておこうと思う
この手記を見た者たちよ、私の代わりにあの謎の古代文明の謎を解き明かしてほしい
あの古代文明には、絶対に何か秘密がある
あの文明の秘密さえ解読できれば、きっと」
___血塗られた手記はここで終わっている。